初回 #1
今日からブログというものを始めてみることにした。誰かに向けたものではないけれど、自分の思考や行動を記録できる場所として。
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今朝の目覚めは、人生ワースト3に入るといっても過言ではないくらい酷い目覚めだった。理由は簡単で、前日夜に服用した下剤の効用で強烈な腹痛を引き起こしていたからだ。
布団から出ても地獄は続く。トイレに入り浸り、全身から汗を噴き出しながら腹痛・吐き気と戦った。まだ冬の寒さ全開の早朝から大汗かいている状態を鑑みても、大袈裟でなく、「おれ、死ぬのかな?」とも思った。子供の頃よく遊んだポケモンゲームで戦いに敗れたときに表示される「めのまえがまっしろになった」というメッセージが頭をよぎる。本当に視界が見えなくなるのだ。
かれこれ30分以上腹痛と戦い、憔悴しきっていた僕は次に悪寒と戦っていた。この後さらに下剤を2リットル飲まなければならない現実に嫌気が差していた。
そもそも僕が下剤を飲んでる理由は、今日大腸の内視鏡検査を受けることになっていたからだ。原因は数か月前から定期的に起こる排便中の下血で、潰瘍性大腸炎を疑われていた。病院での検査のため、会社では休暇を取得していた。
通院の11時まで、下剤を飲みながら(薄い梅の味がする)、好きな芸人さんのラジオをradikoで聞き、小説を読み進め、何度もトイレにいった。かなりのマルチタスクだ、仕事は一つも含まれていないけれど。
10時になったところで、年に一度のNBAオールスターゲームを見始めた。NBAとはアメリカのバスケットボールリーグのことで、もう15年程見続けている僕の最も好きなスポーツリーグである。今年の開催地はオハイオ州クリーブランド、NBAを代表するスーパースター、レブロン・ジェームズの出身地でもある。
バスケ視聴を楽しんでいると通院の時間がやってきたので、覚悟を決めて病院に向かった。病院で受付を済ませ、ほどなくして自分の名前が呼ばれた。検査着に着替えて、トイレを済ませ、診察台に寝る。検査着はかなり薄く、朝から続いていた悪寒を増長させる。
そのうち看護師さんに脈拍を数えられ、点滴の針を腕に刺された。人生で何度か手術は経験したことがあったが、何度経験しても始まるまでの独特の緊張感は慣れない。そして先生が登場し、横向きになるように指示された。いよいよ始まる。
看護師さんが鎮静剤を入れるというので、僕は何としてでも耐えてやろうと思っていた。僕は昔からそうだ。以前全身麻酔した時も、どこまで耐えられるか競った。もちろん勝てる見込みはないし、むしろ勝ってはいけない勝負なのに。
この気持ち、わかりませんか?
目を開けててください、と看護師さんに言われたのでずっと目を開けて我慢していた。だが、次に意識が戻ったのは検査後に起こされた時だった。今回も完敗、きっと格闘技の試合でKO負けしたときはこんな感じなんだろうなあ、と思った。
着替え終わり、先生に検査の結果を聞いた。結果は潰瘍性大腸炎ではなさそうとのことだった、はっきりとした症状は現時点ではわからず後日詳しく説明されるみたい。ひとまず終わった。
帰り際先生に運動の可否も尋ねた。
僕「先生激しい運動はダメですか?」
先生「具体的には?」
僕「ボクシングです」
先生「一般的には控えてと伝えているが、様子見て自分と相談して決めていいよ」
僕「わかりました、ありがとうございます。」
僕は心の中でニヤッと笑った。なぜなら今の僕にとっては一番の息抜きであったし、この検査をする上で一番の懸念が検査後一週間近く運動ができないことだった。そのハードルがクリアになった、それだけで憔悴しきっていた僕に力を与えた。
病院を出るとすっかり午後になっていたが、とても天気が良かった。スーパーで今週の食材を買い込み、家に帰って本日初の食事に抜擢されたのは「うどん」だった。
朝食?昼食?を食べ終え、昨晩始めようと思っていたブログを書き始めた。
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「無理なく続けていきたい。」が率直な本音です、またね。